ヨガを教えるということ。

私はアメリカでヨガを始めて、ティーチャーズトレーニングもアメリカで受けて来ました。

私が本格的に習ったヨガスタジオはアシュタンガーヨガのスタジオで、先生はインドでヨガを学んで来たアメリカ人でした。

 

ティーチャーズトレーニングでしたので、もちろんヨガのベースにある思想なども習いましたが、先生がいつも言っていた言葉があります。

ヨガは頭でやるものじゃない。ヨガはヨガをやることを通して理解するものだ。だから、ティーチャーズトレーニングでは思想なども教えるけれども、クラスに来た生徒さんにはただヨガだけを教えればいい。なぜなら君たちはヨガティーチャーになるからだ。ヨガティーチャーはヨガを教える人だ。解剖生理学や思想を教える人ではない。」

 

また、その先生は度々こうも言っていました。

「ヨガはスポーツじゃない。ストレッチでもない。瞑想であり心理学だ。だから上手にスタイリッシュにやる必要は全くない。早く上手にポーズが取れるようになる必要も無い。ゆっくり身に着けて行くヨガが一番いいヨガだ。ただ続ければ自ずと身につく。焦らなくていい。」

 

ヨガに関する本は日本語でもたくさん出版されるようになりました。

理論などは学ぼうと思えばいくらでも学ぶ事が可能になりました。

 

本や先生のお話は、ヨガをする上での助けや支えになってくれることがあります。

でも一方で、いくら本を読んでも、いくら偉い先生のお話しをたくさん聞いても、自分自身が自分の身体を使って実際にヨガを行わない限り、本当のヨガを知ることは出来ません。

 

ゆっくり動く陰ヨガから、激しく動くアシュタンガーやパワーヨガまで、ヨガには色んな種類があります。

同じポーズでも流派によって形の取り方も微妙に異なります。

 

ですから、そんなに流派やポーズにこだわる事無く、ヨガが一番大切にしていることをヨガの体験を通して伝えて行くこと。

それがヨガを教えるということだと思っています。

 

 

11月クラスの参加者の感想

11月の「初めてのヨガ&マインドフルネス」クラスに参加してくださった方が感想をくださったので、そのままご紹介したいと思います。

 

 

Oさん

うちは考え過ぎてしんどくなるっていうタイプなんですけど、それがクラスの時には呼吸に集中するだけって聞いて、それに集中してやってたから、終わった後すごい爽快な感じで。考えんでいい時間を持ててスッキリしました。これからも続けて行きたいと思います。

 

 

Oさんがおっしゃっているように、お一人お一人日常生活の中でしんどさを感じたり抱えたりする事があると思います。

クラスの中では、そのしんどさについてお話ししていただくようなことはありません。

ただ、そういったしんどさを含んだ日常とのかかわり方のパターンを変える練習をしていきます。

方法を練習して身に着けることで、クラスに参加していない時にもご自分自身でスッキリとした気持ちになっていただける事を目指しています。

 

「初めてのマインドフルネス&ヨガ」クラスからのお知らせ

「初めてのマインドフルネス&ヨガ」クラス12月3日(水曜日)のお申し込みは、満席になりました。

 

お申込みいただきました、皆様ありがとうございます。

当日お会い出来ますことを楽しみにしています。

 

 

定員が限られたクラスですので、興味をもって参加を検討してくださっている方はお早目にお申込みをお願いします。

 

各クラス、お申込みの受付は1か月前から開始いたします。

 

 

たくさんの方にお会いして、一緒にヨガなどを使ったマインドフルネスの練習を始めていけますように。

 

11月5日。『はじめてのマインドフルネス&ヨガ』クラスが始まりました。

毎月第一水曜日の夜7時から8時15分。

「初めてのマインドフルネス&ヨガ」クラスが11月5日水曜日から始まりました。

 

初回は、定員通りの7名の方からお申し込みをいただきました。

お休みの連絡をいただいた方が2名おられましたので、実際のクラスは5名の皆さんと行う事が出来ました。

参加くださった方の年齢も30代から70代までととても幅広い年齢の方がご参加くださいました。

 

マインドフルネスストレス低減法(MBSR)のプログラムの中でも行われているマインドフルネスのワークを前後に行って、真ん中辺りではアシュタンガーを取り入れたヨガを行いました。

 

一人一人、これまで生きて来た中で培ったもの、身に着けた習慣や癖のようなものが、心だけではなく身体にもあります。

ですので、ヨガは簡単にポーズが取れる方もおられれば、ポーズを取るのを難しくて出来ない方もおられます。

 

質問の中で、「練習したら身体は柔らかくなりますか?」というよくいただく質問を今回もいただきました。

このブログのヨガのページでも、この事については一度取り上げて書いたことがありますが、本当にこの質問はよくいただく質問です。

身体は、身体が動く範囲で柔らかくなっていきますので、焦らずに、そして今までの自分の身体に関する思い込みを手放して、いつも身体の声を聴きながら出来るところまでやる、という事を続けていっていただければと思います。

 

身体が動く範囲と書いたのは、例えば肘の関節は基本的には前方向にしか曲がりません。それを無理に後ろに曲げようとすれば、どうなるか?関節が外れるか、骨が折れるか、どちらにせよ身体は壊れてしまいます。

人間の身体は物理的なものです。それぞれの身体には違いもありますが、人体としてみた時には共通する構造、機能も持っています。なので、関節には「可動域」と呼ばれるものがあって、最大でもこれくらいという限界があります。そして、その限界を超えると身体は壊れます。ですが、多くの方が思っておられる限界は実際の限界ではなく、自分で思い込んで作っている限界の部分もあります。

そういった、自分で作った限界の部分は、マインドフルネスの中でのヨガを続けて行くことで、超えて行くことが出来ます。

 

マインドフルネスのワークを行う際に大切したい事柄を確認した後、皆さんが積極的に、かつ心を開いて判断を加えずに気づきを受け取ったり体験をシェアしてくださったおかげで、とても充実したクラスを行うことが出来ました。

 

参加してくださった皆様が、マインドフルネスへの第一歩を踏み出してくださったおかげだと思い、感謝しています。

 

 

私が提供するマインドフルネスのワークは、心理学のマインドフルネスプログラムの中で使われるワークですが、心理学のマインドフルネスプログラムは仏教の思想や修行方法をベースに開発されたものです。

 

仏教には、思想は長い歴史があり、とても奥深いものです。

私は仏教学者でもありませんし、宗教家でもありませんので、仏教の教えや思想自体をお伝えする事は出来ません。

 

ですが、仏教も心理学のマインドフルネスプログラムも目指すところは同じと言える部分があります。ですので、心理学のプログラムの元となり、心理学のプログラムにも取り入れられているエッセンスの部分に関しては、適宜ご紹介はしていきたいと思います。

 

仏教も、心理学のマインドフルネスプログラムも同じく目指している事。

それは、落ち着いて、穏やかな心で、日常に対処して行く事です。

日常に対処するというのは、簡単に言い直せば生きて行くという事です。

 

 

落ち着いて、穏やかな心で生きて行く。

 

 

それには工夫が必要です。

その工夫の一つが、マインドフルネスやヨガなのです。

教育的なプログラムとは?

教育的なプログラムとは?治療的なプログラムとはどう違うのでしょうか?

 

教育的なプログラムでは問題そのものを直接解決することや問題を取り除く事を目指すのではなく、問題を解決できるようになる様々な方法を学びます。

学んでいただいた様々な方法を身につけて、その方法の中の1つかいくつかを使って、自分で自分の問題を解決したり、自分で自分を癒し、ケアしていただけるようになる事が目的です。

 

このような事に関して、分かりやすい言葉で書かれている本がありますので、一部だけご紹介したいと思います。

人間だれしもが持つ弱さや問題を、「借金」になぞらえて書かれた文章です。

 

 

むろん「借金」そのもんをなくせるんやったら、なくしたらええですやろうなぁ。

その方が楽でっさかいなぁ。

 

お医者さんの「治療」は、そういう仕事でっしゃろなぁ。

「借金」そのものをなくす仕事ですわ。

おかげさまで「借金」なくなりました。

ありがとうございました、という世界ですわ。

 

わたしらの「カウンセリング」の仕事はまた別でんなぁ。

「治療」ではおまへん。

「借金」のおかげさまで、ちょいとましな人間にならしてもらいました、という世界ですわ。

 

わたしらの仕事は、

「借金」を背負いながら、どう生きればええのんか?

それを一緒に考え、見つけ出していく仕事やないか、と思ってます。

「借金」を背負いながら、

それやからこそ一生懸命、健気に生きていくこと。

そのことにごっつう価値を置き、

それを支える仕事やないかと思ってます。

 

ほんで、一生懸命生きてたら、

「借金」が「借金」でなくなってることもありまんなぁ。

それは「治療」とはやっぱり別のことを目標にしてますんやなぁ。

 

 

 

これは高垣忠一郎という臨床心理学者さんの言葉です。

偶然、苗字が私と同じなのですが、血のつながりはありません。

大学院時代から教えていただいている恩師ですので、「知」や「智」のつながりはあると言えるかもしれません。

 

 

教育的なプログラムでも、治療的プログラムと同じく、「借金」自体が消えたりする事がままあります。でも、ひたすらに淡々と黙々と学んでいるうちに、「借金」が「借金」でなくなるという事の方がよく起こるように思います。

 

恐らく、ポイントはひたすらに淡々と黙々と学ぶという点だと思います。

 

マインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)を開発したジョン・カバットジン博士の言葉をご紹介します。

 

「好きになる必要はない。ただ続けていればいい。」

 

この言葉は、8週間にわたる正式なマインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)を受講したばかりの人に対して、ジョン・カバットジン博士が送る言葉です。

 

要は、自転車や車の運転と同じく、トレーニングなのです。

初めは、よく分からなくても、好きでなくても、ただ訓練を続けているうちに、方法やこつを学んで身につける事が出来ます。

そして、一度その方法を身につけたら、いつでも自分で運転する事が出来るようになるのです。

ヨガに出会って人生が変わりましたか?

先日、こんな質問を受けました。

 

「ヨガと出会って人生変わりましたか?」

 

この質問に短く答えるなら、答えは「Yes」になります。

 

 

その方がおっしゃるには、どのヨガ教室の先生も「ヨガと出会って人生が変わったと自己紹介されるから、やっぱりそうなんですね。」との事でした。

 

 

が、よく考えてみると、実は、ヨガと出会って人生が変わったわけではないということに気づきました。

 

私の人生は、生まれて以来、ヨガを始める前から刻一刻と変化し続けていました。

 

小さな所で言えば、私の細胞は日々変化し、ある時まではそれは成長と呼ばれる変化として、背が伸びたり体重が増えたりしていました。今でも変化は続いていて、続いているから爪も伸びますし、髪の毛も伸びます。

 

もっと大きくてはっきり分かる変化もたくさんあります。歳を取るにつれて睡眠を十分に取らないと次の日にこたえるようになりました。若かりし頃には大学を首席で卒業したような才女だった母がアルツハイマーになりました。そんな母を抱えつつ、突然アメリカへ引っ越すことになった私。

 

私の例でもわかるように、人生は小さなところから大きなところまで、いつも常に変化し続けているのです。

 

 

ただ、私たちは変化に気づいていないだけなのです。

 

例えば、仕事がマンネリで面白くないという事はよくあります。色んな職業があると思いますので、誰でも少しはやったことがある家事という仕事を例にとって考えてみましょう。家事の内容はだいたい毎日同じ事の繰り返しです。窓を開けて喚し気して、片付けて掃除をして、ごはんを作って、食べた後の食器を洗って、洗濯をして、お風呂を入れて・・・。毎日毎日同じ作業の繰り返しですが、同じ作業であっても本当は毎日変化しているのです。同じ食器を洗うという家事にしても、暖かい日と寒い日では手に触れる水の温度や感触が違います。でも、通常私たちはそのような変化には気づかずに、「毎日こんなのだるいなー。」とか頭の中であれこれ思いながらその作業をしています。

 

 

実は、ヨガに出会うと人生が変化するのではなくて、ヨガに出会うと人生の変化に気づくようになるのです。

 

自分の変化、周りの変化、自分と周りの相互作用の変化、今まで気づかなかったくらいの小さな変化にも気づいていくようになります。

 

色んな事に気づくことなく生きていくのと、色んなことに気づきながら生きていくのとでは、おのずとまた新たな違いが出てきます。

 

 

 

「ヨガに出会って人生が変わる」というのは、そういうことではないかと思います。

 

これはヨガがもたらすマインドフルネス効果によるもので、マインドフルネスプログラムの中で行われるヨガでは、このような気づく力をより一層目覚めさせる事が出来ます。